至高の音楽を極上の仲間と― まだ誰も辿り着いていない場所へ れるりり
―“れるりり”というお名前には何か由来があるんですか?子供の頃ファミコンで「ドラクエIV」の名前を決めるときに目をつぶって適当に入力したら“れるりり”になったんですけど、気に入ったので、その名前を使い続けています。 ー元々音楽経験はあったんですか?母親がクラシックギターをやっていて、中3の時に興味本位で弾いてみたら、面白かったので本格的に始めました。 ー好きなアーティストはいますか?山崎まさよし、スガシカオが好きです。彼らの曲は普通のJ-POPとは違う感じなんですよね。他のジャンルのエッセンスも取り込んでいて、ポップなのにおしゃれなんです。“フツーのアーティストと違う”っていうところに魅かれています。自分が音楽を始める前は、“なんとなく”好きだったんですが、“凄く凝ったことをしているんだ”ということが分かってきて、ますます好きになりました。ビートルズ、特にポール・マッカートニーも同じ意味で好きです。60年代のロックで他の人がやっていなかったことを次々とやっていましたから。彼は天才だと思います。 ーボカロ曲を作り始めたきっかけは何でしたか?高校を卒業してから5年くらいバンドでギターをやっていて、ボツになった曲が“もったいないな~”と思っていたんですが、解散後にニコ動で『メルト』を聴いて“何コレ!面白そう!”と他にも色々なボカロ曲を聴き、自分も作ってみたくなって、そのボツになった曲をボーカロイドでアレンジしました。『いつもより泣き虫な空』『なんで?』『朝が来て』が、そうです。 ーボカロ曲を作り始めて変わったことはありますか?バンドでやることって作曲とギターを弾くこととライブくらいしかなかったんですけど、ニコ動に投稿するには、曲に詞を付けてもらったり、ピアノを弾いてもらったり、イラストを描いてもらったり、動画を作ってもらったり…etcコラボするので、他の人との関わり・繋がりがもの凄く増えました。また、本格的にDTMの知識が増えました。最初はソフトの使い方を覚えるのが面倒でしたけど(笑)。 ーどんなソフトを使っているんですか?Cubase5、Reason5、Kontakt、BFD2ですね。ギターだけは自分で弾きますが。 ーボーカロイドソフトは何を使っていますか?ミク、リン・レン、ルカ、VY1です。 ーどのボーカロイドが好きですか?特に好きなボーカロイドはいません。ただ、曲によって使い分ける感じですね。ミクはポップスやバラード、リンはファンキーな曲、ルカもファンキーでロックな曲に適していると思います。 ー大切にしていることや、こだわりはありますか?“ありがち”にならないようにしたいと考えています。でも、あんまりそれだけを重視しているとキャッチーにならないので、メロディーは一般受けするようにポップにして、アレンジで、ロックやポップスにジャズやソウルの要素を入れたりして凝るようにしています。あと、ボカロ曲はボーカロイドの声が一番主役なので、聴き取り易くなるように自分でも歌ってみながら打ちこんでいます。 ー動画についたコメントで嬉しかったものはありますか?“ボカロ曲で一番好き”というコメントが嬉しいですね。たくさんあるボカロ曲の中で自分の曲を気に入っていただけて、とても光栄です。 ー詞や曲はどんな時に思い浮かびますか?二種類あって、朝起きた時やお風呂に入っている時にふっと浮かんでくる場合と、どうしても思いつかなくて、ピアノを弾いたりして、集中して、思いつめて絞り出す場合とがあります。 ー一曲作るのにはどれくらいかかりますか?前者の場合は1日で作れたり、後者の場合は1~2ヵ月かかったりとピンキリですね。最初に意味のない歌詞でメロディーを考えて、曲が出来てから作詞します。ストーリーや意味は後付けです。意味なく付けた歌詞が曲と合っていて変えたくないこともあって、そんな時は、その言葉を使えるように無理やり他を膨らませます。 ー一番のお気に入りの曲はどれですか?『Knife』です。ある時、ふと三味線のメロディーが浮かんで、これにロックとラップを合わせたら面白いことになるんじゃないかとワクワクしながら作りました。世界観を重視していたのですが、それが三重の人の3Dを使った壮大な動画とぴったり合って、かっこいい映像作品になったと思います。実は、この『Knife』は『JOYRIDE』という曲の続編として作った曲だったのですが、『Knife』の動画が先に出来てしまったので投稿したものなんです。『JOYRIDE』も近々UP予定ですが、自分の中で今年一番期待できる作品です!また、『いつもより泣き虫な空』も僕にとって重要な曲ですね。この曲がここまで受け入れられなかったら、ボーカロイドを続けていなかったかもしれませんから(笑)。 ー作るのに一番苦労した曲はどれですか?『Mr.Music』です。ボーカロイドそれぞれの調教が上手いと言われているボカロPさんたちに声をかけ、20人くらいでコラボさせていただいたんですが、たくさん人が関わった分大変でした。“誰もやったことのないことをしたい”という気持ちがあったのですが、“ボーカロイドでの合唱”というのは前例がなかったので、“うまくいくかなぁ?”と個別に相談して綿密に打ち合わせをしました。不安や苦労が大きかった分、一番楽しかった作品でもあります。 ーこれから先、やってみたいことはありますか?いろいろな形でメディア展開してみたいですね。ボカロ曲って大抵ニコ動にUPされて、その中で完結するじゃないですか?なので、世界観を広げてストーリーを作ってライトノベルやアニメなど物語が出来るような曲を作りたいです。自分きっかけでボカロ界の新しい流れを作れたらいいですね。 ーHPをご覧の方へメッセージをお願いします。これからも“自分ひとりで”というより、いろいろな人と作っていく方がメインになっていくと思います。おもしろいことをやっていきますので期待しててください!!